ラ・フランスの歴史
西洋なしは、16世紀頃からドイツ、イギリスで栽培され始めます。18世紀のイギリスで西洋なしの代表的な品種であるバートレットが発見され、日本へは、明治の初めにはいりました。バートレットは、その後、缶詰加工用を中心に盛んに栽培されるようになります。そのバートレットの実を結ぶ確立を高めるための受粉樹として植えられていたのがラ・フランスです。
ラ・フランスは1864年、フランスのクロード・ブランシュ氏が発見しました。
ラ・フランスのあまりのおいしさに「我が国を代表するにふさわしい果物である」と称えたことから
ラ・フランスという名前がついたと言われてます。
日本には明治36年に、山形県には大正初期に入りました。
しかし、見た目が悪いことと栽培に手間がかかることから受粉樹として栽培されてきました。それが、昭和40年代頃から缶詰よりも生のフルーツへと需要が移り、生食用の決め手としてラ・フランスのおいしさが注目されたのです。
ラ・フランスは別名「バターペア」と呼ばれ、特有の芳香と、果汁がしたたるち密な肉質は、まさに西洋なしの最高峰です。ラ・フランスは、西洋なしの中でも一番開花が早い方で、実になるまで長い期間を要します。生育期間が長ければその分手間がかかりますし、病害虫や台風の影響も受けやすいのです。故郷のフランスで栽培されなくなったのもこのためです。しかし、フランスから遠く離れた日本で、生産者の熱意と消費者のニーズがうまく結ばれ大きく花開いたのです。
美味しさの秘密